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ダリル:………
無言のまま朝食に目をやるが、食べる気がしない。
食欲がないのだ。
ダンド:食べないと、治るものも治らないぞ。少しずつでいいから食べてなさい。
担当医のダンド先生に言われ、少量口に含んだ。
「他の患者を診てくるから」と部屋を離れたダンド先生………
一人病室に残るダリル………
病院に向かっている両親は………
―AM7:52―
ケイト:もぅ三日も意識が戻らないわ………
車の助手席に座って居るのはケイト。
ダリルの母親である。
デイビット:大丈夫………きっとあの子なら意識が戻るさ。
運転しているのは、父親のデイビットだ。
ライラ:ママ、お兄ちゃんはずっと眠ったままなの??
後部座席に座る小さな女の子………
ライラはダリルの妹である。
ケイト:大丈夫よライラ。お兄ちゃんは起きてまた一緒に遊ぶ事が出来るわよ。
笑顔を見せながらライラに話すが、正面を向いた途端に笑顔が消え、自然と不安な表情が浮かぶ。
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