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優しくて男前。
可愛い感じの容姿。
身長は、160と小柄でも、本人はまだまだ伸びるからって前向き。
スポーツ万能で、成績も悪くなくて……
そりゃ、モテるよな。
俺は、暗い。
それが自他共に認める第一印象。
キツネ顔で、背は172cm。成績は至って普通。
運動オンチ。
決してモテるタイプではなく、
隣りのクラス(クラスまで隣り)の明るいアイドル的存在のリキといつも一緒に居て、周りの奴等は 何で? みたいな疑問符を持ってる。
それも、解ってる。
「辛いなら、一人になりたい?」
優しく訊いて来るリキに涙がまた溢れ出し、しゃくり上げる声が布団から漏れた。
「おいっ何で泣いてる?」
掴み損ねた布団をめくられ、涙顔があらわになった。
「何だぁ? お前、スゴい顔になってる」
本当に驚いた顔。
その表情がおかしくて、泣きながら、笑っていた。
「ふん。笑えるなら、何泣いてる?」
頬に触れて来るリキの掌……
日差しみたいに温かい。
目を瞑り、
「今日、日曜日、あのコとのデートじゃないのか?」
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