面影

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「あ…、翔太」   『自己紹介する前に気づいて欲しかったなぁ…』   『俺、ここの合格発表の時にお前見かけてから気づいてたのになぁ~…』   妖艶とも思える笑みを浮かべて俺を見ながら言う…   「っつか…何で俺って気づ…」   『お前全然変わってねぇもん』   「俺が質問全部言うてから答えろよっ!」 『聞かれる事はだいたい想像ついてたから、手っ取り早く答えただけですが(笑)』   何か…、翔やん小悪魔っぽくなっちまったなぁ💦   『空気読まずに乱入してよろしいかしら?』   仁が来た…   『賢介こちらの美人君と知り合いだったん?』   『幼馴染だったんだ』   翔太が笑顔で仁に答えた   そしたら仁…   『それにしても綺麗な兄ぃちゃんねぇ、モテるでしょ☆』   このチャラい悪乗りどうにかならんか…   『女友達とか多くない?』   『今度一緒に遊ぼうよ♪』   お前は男相手にもナンパできるんかいっ!   『友達は基本少ないから期待に添えなくて申し訳ないトコだなぁ…』   『またまたぁ☆そんな謙遜しちゃって』   『さっきベースやってるって言ってたよね?』   『あ…、言ったわ☆楽器興味あるの?』   『俺ギターだったらやってるからさ♪』   翔太がギターやってたのは知らなかった…   「いつからやってたのさ?」   『転校先でどうしても馴染めなくてさ、それから楽器いじり始めたんだよ。』   へぇ…   『…イケル』   何か仁がぶつぶつ小声で言うてる…。   『坂城君ヴィジュアルもイケてるし☆一緒にバンド組まへん???』   …バンドマンはモテるという仁のチャラい勝手な思い込み、だけどおそらく言うと思ってた。   『っつかヤろう♪ヤろう♪』   ちょっと翔太も考え込んで    ってか考える必要あるか?   なんて思ってたら翔太が口を開いた   『…賢介もやるんならやってもいいよ』   また妖艶に笑ってこっちを見て言った   …ってかそんな事言われても   「俺楽器何も構えないからムリ!パス!」   って言ったら、何故か仁が軽く必死になって   『だったら賢介歌えばいいぢゃん!ってか歌え!』   …って言われても   『あんな美人君と一緒にバンド組めば人気出るに決まってるだろ!これはチャンスなんや!』   仁…、顔近い…   ってか真顔怖ぇ…   「そんないきなり迫られても困る、俺基本カラオケとかも苦手でいかねぇし…」   …おれは断った
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