第一章 過去の遺産 【前半】

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――今から16年前 五大貴族の中で火の属性を司る灯黨家に双子の子供が生まれる 双子の子供は男の子と女の子で背中には大きく灯黨家の刻印の焔のシンボルが痣のようにあった 二人共髪の色が燃えるような紅色で目も朱い それを見て灯黨家現当主 灯黨 巌円 (ひむら がんえん)は大変喜ぶ……… それが束の間の喜びだと知らずに…… 巌円は早速生まれた子供の下に行き妻の 灯黨 藍佳に「よくやった」等と声を掛けていた 巌円は産まれたばかりの子供の魔力を早速計ろうと近くに居た執事に魔力計測器を持ってこさせる 巌円「さて、まずは玲の方からだ」 女の子の名前は玲と決まったらしい 巌円は魔力計測器を玲に近づけ計ると魔力は現時点で4850と一般人250と比べると遥かに凌ぐ量である それを見て巌円は「流石、我が娘だ」と笑っていた そして笑いが止むと巌円は「娘がこれなら息子の龍焔は………」 と妖しく笑っていた そして巌円が魔力計測器を龍焔に近づけるとピッと鳴る 巌円が測定が終わった魔力計測器を見るとそこには魔力値1と写っていた 巌円が慌てて再び計ったが結果は何度やっても同じだった
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