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―って、感心してる場合じゃなかった!!
コイツ、完っ全に私の人格無視してない!?
ていうか、私、初めてなんですけど―――っ!!
私が渋谷陸を突き飛ばそうとする前にヤツは唇を離した。
そして彼女の方を向き一言、
「…どう?これでいい!?」
バッチーーン!!!
私がブン殴る前に、彼女の平手打ちがヤツの顔に炸裂した。
「わかったわよ!もういいっ!!」
そう言い残し、彼女は足早に教室を出て行った。
彼女の目にはうっすらと涙が浮かんでいるようだった。
「…最低……。」
「いやホント、あいつ最低なんだよ。ちょっと聞いてくれる?」
「アンタがだよっ!!」
――これが陸と私の初めて交わした言葉だった。
。
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