★事件★

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  ―って、感心してる場合じゃなかった!! コイツ、完っ全に私の人格無視してない!? ていうか、私、初めてなんですけど―――っ!! 私が渋谷陸を突き飛ばそうとする前にヤツは唇を離した。 そして彼女の方を向き一言、 「…どう?これでいい!?」   バッチーーン!!! 私がブン殴る前に、彼女の平手打ちがヤツの顔に炸裂した。 「わかったわよ!もういいっ!!」 そう言い残し、彼女は足早に教室を出て行った。 彼女の目にはうっすらと涙が浮かんでいるようだった。 「…最低……。」 「いやホント、あいつ最低なんだよ。ちょっと聞いてくれる?」 「アンタがだよっ!!」 ――これが陸と私の初めて交わした言葉だった。 。
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