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夏休み、漠は図書館に小説を借りに行ったその帰り、民家にパトカーが止まっているのが見えた。
行ってみると中に新刑事が笑顔で手を振っている。
漠は前に新刑事の手伝いをしたことがある。その時に知り合った
「こんにちは、新刑事」
「やあ、漠君」
漠はとりあえず話しを聞いてみることにした。
「何か事件ですか」
「いや、今回は君の出番はないよ」
新刑事は笑顔で答えた。
「今回の事件は強盗殺人で決定的な目撃者がいたんだよ。」
「へーえ、それでどんな事件なんですか。」
「事件の内容はね」
と得意げに言った。
「ここの家主で名前は金田さんと言ってちょっとした高利貸しをしているお爺さんだよ、お爺さんが殺されたのを午後二時にあそこにいる彼が目撃している。」
と新刑事が指差した。
「君、さっき話した話をここの漠君に話してくれないか。」
「はい、分かりました。まず、あっ僕、渡辺と言います。実は今日お爺さんに借りていたお金を返しに来たんですけど、呼んでも返事が無くてドアには鍵が掛かっていたので窓の所まで行ったけどそこでお爺さんが男に殺されているところを見たんですよ。」
「それで、男はどうしたんですか。」
漠が聞くと
「私に気付くと逃げて行きましたよ。」
「どこへ」
「それは、僕が説明するよ。」
新刑事が漠を案内した。
そこは、渡辺が犯人を見た窓の所だった。
窓の下にはたくさんの花が咲いていた。
「漠君、足元に気をつけて歩いてくれよ、渡辺さんの足跡が消えると困るから」
見ると確かに青い花が咲いた朝顔がひとつ踏まれている。
「奥のほうにドアが見えるだろう、あそこは外に繋がっていた。」
「今、近くに不審な男がいないか捜索中だよ。」「強盗がここまで荒らしますかね。」
漠は部屋の中を指差して言った。
「確かにタンスはわかるけど枕の中まで出してしらべないな」
その時、警官が一人、男を連れてきた。
男は犯行を否定した。
しかしポケットから血の付いたお札が見つかったために逮捕されることになった。
しかし漠は疑問があった。そこで新刑事に了解をえて家を調べることにした。
部屋を一通り見た後
最後にトイレに行った漠
「今ならまだ、間に合うはずだ」
新刑事は男をパトカーに乗せるところだった。
「ちょっと待ってください」
「どうした、漠君」
「その男は犯人ではありません。ほかに怪しい人がいます。」
さて、それは誰だろうか?
どこで気付いたのだろうか?
解答編に続く
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