大東亜戦争戦死者の書

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本日四谷からの葉書で女児出産を知りました。先ず祝を申します。 出発前男児がほしいなんて云ったが、今となっては何でもいい。長の月日苦しんで生まれた我が児、と思えば苦しみがいがあったろう。 一人前に生まれて来たと信ずる。此の葉書が着く頃には体重、其の他どんな児かと云う事が家から知らせて来ると思うが、それが又待ち遠しい気がする。 ともあれ今後、母、姉にすべて世話にならねばならないと考える。経験者によく聴いて間違いの無い様産後を折角気をつけることだ。どんな児か。 昭和十六年九月二十一日で父になる。 (31歳) ハルマヘラ島沖にて戦死
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