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「おいそこのお前…邪魔だ退けよ」
僕は入学仕立ての高校生。今校門を抜けようとしたら背の高い体格の良い上級生らしい生徒に門の前でまるで犬のようにおっ払われた…
昔から鈍くさいと言われ眼鏡の奥の瞳を怯えさせた。
「ふんっ…チビこれからは気を付けろ」
スタスタと先に相手は行ってしまった。
僕は…その場にへたり込みそうになり…誰かにまたぶつかりそうになった。
倒れると思った瞬間軽々と支えられた。
「危ないよ?」
支えてくれた相手は綺麗な銀髪を揺らして言った。
「あっありがとう…えっと」
「なぁ体育館ってどっちか分かるか?」
意外な台詞に僕は目をキョトンとさせて立て看板の矢印の方向を見て答えた。
「多分左だと思うけど…君も新入生?」
「今日からこの常葉学園に入学する…君もかい?」
「うん…僕は立野涼耶…君は?」
「僕は…十時悠(とときはるか)宜しく立野君」
僕達はそこで知り合い…そして仲良くなった。
そう…普通の出逢いだった。
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