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…――
愛してる…お前は今どこにいるんだ…?
こんなにもお前に触れることを望んでいるのに。
夢の中で長い銀髪の男が切なげに私への愛の言葉を、今日も紡いでいる。
そして見たこともない、現実とかけ離れたような美しい容姿の男に私はこう答える。
早く。早く私を迎えにきて…!!私はここにいるから…
いつもなら姿がぼんやりとしか見えない男が、今日は何故かはっきり見える。私が答えるとそこで終わる夢が今日は終わらない。
男が空間を蹴り離れている私に手を伸ばす。
私も必死にそれを掴もうと手を伸ばす。
その時見えた、男の背中に見えた影。
あれは…黒い翼…?
愛瑠…!!
…―――
毎夜夢に現れる貴方は誰?
どうして私は貴方を知っている気がするの…?どうして、私の名前を知ってるの…?
分かるのは、夢の中だけの貴方にどうしようもなく惹かれはじめたこと。
可笑しいね。夢でだけ会える貴方が気になるなんて。
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