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話し込む二人をよそに、総司は子共たちとまだ鬼ごっこをしている。 「沖田君は、非番の時なんかは  こうして壬生寺で子供たちと  遊んでいるんだよ。  幼くして試衛館の内弟子に入  ったからねぇ。  子供の時に、ああいう子供ら  しい遊びをしたことがなかっ  たんじゃないかな?  惣次郎って呼び名も幼名だし  ね。」 山南は遊んでいる総司を、少し哀れむような目で見ながら言った。 「でも、試衛館には近藤さんや  土方さん、それに山南さんも  …みんないたんすよね?」 諒は、総司たちから山南の顔に視線を移し、真面目な顔で訊ねた。 「あぁ、沖田君が十五、六…ち  ょうど君くらいの頃からかな  ぁ。  私や永倉君たちが食客として  試衛館に身を寄せ始めたのは  。  だから、沖田君が八歳で内弟  子に入った頃には、近藤さん  くらいしか遊んでくれる相手  がいなかったんだ。  源さんも日野の道場の方だっ  たからね。」 総司は試衛館で少年時代を過ごした。 近藤も道場主の実子ではなかったが、跡取りとして養子に入った近藤と、内弟子として入った総司とでは養母の対応が違った。 .
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