1人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
右をみても左をみても機械だらけの街だ。
電光掲示板やら立体映像やらで溢れている。
歩道も楽になるように動くシステムになっている。
ホント便利で豊かだと思う。
だが豊か過ぎてそれが英明にとって憂鬱の一つかもしれない。
便利で苦労なく何一つ不自由でないことが・・・。
今日は土曜日で学校は休校。
だから生徒はおらず、先生もほとんどいない。
職員室に2,3人いるだけで、しゃべっている。
たまに学校を見回りするみたいだが意味がない。
そんな学校に英明達はいつも侵入して遊ぶのだ。
俺たちはコンピューター室に向かった。
このコンピューター室のスキャナーではあらゆる形状のものをスキャンできる。
立体のままパソコンに取り込むことができた。
そして当然、その形に近いものを検索することもできる。
「さぁ、何て名前だろうな?」
スキャナーの上に不思議な生物を乗せてパソコンの前に勝田は座る。
そして英明と、有里は勝田の後ろに立ってパソコンを見ていた。
パソコンの画面には『検索中』の文字が数十秒流れる。
いつもながら5秒もかからずに『HIT』とでるのに・・・。
一分ぐらいしてから『該当なし』との文字が・・・。
「え~?なになに~?どういう意味??」
有里が不思議そうに見ていた。
そして勝田も顔をしかめながら言う。
「未知の生物???未知との遭遇?世界フシギ発見?」
こいつは何を言ってんだ?と思いながらもオレも何でだろうと考えていた。
そしてあることを思いついた。
「今から図書館行こうぜ!あそこなら何かつかめるかも。」
「なるほどな!さすがヒデじゃん!」
勝田はうなずく。
「どういうこと??」
有里はまたもや不思議そうな顔をしている。
最初のコメントを投稿しよう!