【PROLOGUE】

6/7

26人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
元々「百尾村」という村は存在しなかった。言わば村という名を語ったホームレスの集落に過ぎない。その理由に、地図を見ても村の名はどこにも載っていないのである。 「百尾」それは村人が勝手に奉っている神さまの名前らしい。 百の尻尾を持つ妖怪「百股」から名付けた百尾神。何故村人がそんな妖怪を神として崇めているのかは知らないが、代々その百尾神を村の護り神として崇めていた。 この連続殺人の謎も、もしかするとそういった宗教的なものも絡んでいるのではないかと警察は睨んでいる。その実証はないのだが…村人があの地から離れられないのも、そういう類いの理由があるからに違いないのだ。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加