斜光線

5/6
前へ
/6ページ
次へ
『今日の事は内緒ね』 三日月と残照が西の空から消え去り宵闇迫る時刻 赤い軽自動車は消えて行った。 自転車のライトを点け、重くなったペダルを漕ぎながら、胸にこみ上がる 「得体の知れぬ甘酸っぱい何か」 を抑えるのに必死だった。 彼女との約束は、26年間守り通した。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加