君だけを・・・・・・

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もう目を覚まさない 形はあるのに もう話すことも 動く事もできない その瞳はもう何も映さない その口は何も声を発しない その耳はもう何も聞くことはない その鼻は何の匂いも嗅げない・・・・・・ でも その人は 死んでいるわけじゃなくて・・・・・・ そこにただ眠っているだけ 目を覚まさないと言われた 目を覚ます事は奇跡だとも言われた 心臓が動いているのに もう彼女と心を通わす事ができないなんて・・・・・・ 耐えられない・・・・・・ 耐え切れない・・・・・・ 俺の心には 何もない ただそこに闇が広がっている 彼女の居た 心のスペースは スペースだけ残して その中にもう彼女は居ない ただ 誰も居ない闇が広がっている 蝕まれていくようで 怖い
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