1.出会い~does he spy?~

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―――部屋に入ったステインは瞬時に横に転がった。 一瞬遅れて銃声が響き、ステインが先程までいた空間を銃弾が抉る。 「ふん。有能な新人が入ったと思っていたのだがな。見当違いだったか」 薄氷のような声が響く。体勢を立て直し、ステインは顔を上げた。 目の前には数人の男がいた。スーツを着ていかにも会社員といった出で立ちだが、その手には格好に不釣り合いな無骨な銃が握られている。 しかし違和感はまったくなく、不思議な程スーツの男達に似合っていた。いかにも使い慣れているといった様子だ。先程の銃弾の軌道の正確さといい、大企業の一室という場にはまるで不釣り合いな光景である。
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