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俺は『頭おかしいキチガイやからや』と笑った
雪は『またそんなんゆうてるん』と笑った
俺は『これ本間やぞ、俺キチガイ以外の何者でもないわ』と笑ってドアを閉めた
隣のおばちゃんが布団を干していた
『おはよう真島さん今から仕事なん?』と笑った
俺は『おはようございます、仕事せな飯食われんし酒も呑めませんからね』と笑った
おばちゃんは
『行きしな綺麗やのになんで帰りあんなんなんの?』と笑った
俺は『所詮ビジネスですからね、上手いこと使われて首切られる前に会社で暴れたるんですわ』と笑った
おばちゃんは
『ワハハハハ、真島さん黙っといたらインテリな感じやのにな』と笑った
俺は『こんなん見せかけですて、僕口から生まれてきましたからね』と笑った
おばちゃんは
『口からか、そらよう喋るはずやわ』と笑った
俺は笑いながらエレベータに乗った
急いで満員電車に乗りこむとまた忙しい毎日が始まる
子供の頃はサラリーマンには死んでもなりたくないと思っていた
でもこの不景気の中仕事があるだけで有難いと考えるか
もっとやりたい仕事をしたいと転職を考えるか…
汗臭い満員電車なんかに乗ってると、気付くと俺が嫌がってた大人に知らない間になっていて、常識常識に囚われる
満員電車の中で女子高生をチラミするおっさんを見て 俺は少し笑った
俺も余り変わらないのだが、
横のおばさんがジッと俺を見ていたので
俺は 何か?みたいな顔でおばさんを見た
何やら俺の鞄がケツ辺りにあたってたらしく
俺は『鞄あたってました?』と真顔でおばさんを見ると
おばさんは怪訝そうな顔で俺を見た
痴漢にでも間違われたんだろうか
どうせ痴漢するなら可愛い女の子を選ぶし、風俗にでも行った方が早いと思う
そしてそんなしょうもない痴漢等で捕まりたくわない
駅につき扉が開く度に人が押し寄せてくる
思い切り後ろから蹴ってやろうかぐらいの気持ちになり
俺は 軽く舌打ちをしてイライラした
(本間毎日毎日アホみたいやな、横のおっさんどこの香水つけてんや、臭いわ、本間どついたろか!お前雑誌みんなや!俺に当たってるゆうねん!)
俺は『ちょう満員電車で雑誌読むな、俺におもっくそ当たっとんねん』とおっさんにゆうと睨まれたが
俺は『何か?どないしたんですか?』と軽く笑った
俺は性格も口も悪いのだ
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