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「じゃあ、土曜日」 「はい、さようなら」 約束を交わすと、兼田さんは目の前のブルーグレーの車の運転席に乗り込んだ。 あ、車が運転できるのだな、と私はちょっと驚きの思いで、窓越しに兼田さんの発車の動作をみつめた。 脚でやる運転操作は、全部手の動作に変換されて可能になっているようだった。 車はなめらかに発車して、駐車場から出て行った。
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