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私はことばに困って、 「大丈夫ですか?怒っていらしたので……」 「あいつ俺の歩き方をじっと見てた。馬鹿にしてたに違いない。だから食ってかかってやっただけや。もうええんや」 「脚がお悪いんですね」 青年はうなずきはしないで、私を見下ろして、 「あなたは、いい人やね。声でわかるわ」 と、頬をひくつかせながら言った。
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