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肌寒い秋の夜に、俺は車を走らせ、家路を急いでいた。
「寒くなってきたなぁ」
寒くなってくると、口癖のように漏らす。
車内も変わらず寒く、たまらずエアコンのボタンを押した。
週末の19時を過ぎると国道も空いてくる。流れる景色に、赤のブレーキ灯が前に続いている。
温かさのせいもあり眠気が誘ってきていたが、エアコンを切ることで、それは薄れていった。
暫く走っていると、一台の車が煽ってきた。俺は煽られてもそれほど気にしたことはない。
俺はのんびりと走りたいので、煽るなら早く追い越してくれればいいと、いつも思う。
滅多に感情的ならないことからも、友人にはのんびり屋とよく言われる。
すぐに後続車は俺を追い越して行った。
暫くして家に着いた。
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