僕の初恋

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- 数ヶ月前 - 中庭に出ていると、いつも人の視線を感じる。 「おい樹。お前また女子の注目集めちゃってんじゃねぇ?」 「ちくしょう!なんで俺には目もくれないんだ!!」 「お前は、おバカだからだろ」 いつも一緒にいるクラスメイトにからかわれた。 「僕パンダじゃないんだけど」 ボソッと呟くと、みんなの笑いがピタッと止まり、それぞれ溜め息をつき始めた。 「お前…本当に女子に無関心よな」 「もったいねえーから俺にくれ!その美貌!」 世の中不公平だ!!…と嘆かれた。 いや、それを僕に言われても… そんなことを思いながら、チラッと校舎に目を向けると、たくさんの女子が窓から顔を出して、こっちに視線を向けていた。 正直怖い。 少し視線をズラすとある女の子が目に止まった。 あれ…あの子、どっかで… 地毛なのかちょっと髪が茶色がかっていて、セミロング。 その子は、僕と目が合ったと思うと、顔を赤らめてカーテンで身を隠した。 そんな仕草が可愛くみえたのは気のせいなのか、それとも彼女だからなのか、よくわからなかった。
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