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「………っ……しゅ、と」
なぜか、頬を赤く染め固まってしまった雛李先輩。
そんな先輩に気付いた新が僕の持っていたコップを奪った。
「…あ」
僕のジュース……
「あ!ちょ、愁兎何飲んでんだよ!これ酒……」
僕のジュース……
返して、そう言う意味で手をのばすもヒョイっとさらにコップを遠ざけられた。
「むー…ジュース…」
「白井先輩!愁兎酔ってるんだけど!!」
「えぇぇぇ!?嘘ぉ、これチューハイだよぉ?」
無視ぃー?
「…無視…やぁ…」
ジュース
………
「ちょっ、めっちゃ可愛いんだけど!」
バンバンと机を叩く白井先輩に、なんかよく分からないけど面白くて
「へへ~」
ひらひらと手を振ってみた。
「……愁兎」
すると今まで笑っていた白井先輩が笑みを浮かべ手招きをした。
「……ほぇ?」
それに導かれるよう立ち上がれば
「ぁわっ……」
ぐらりと視界が歪む。
「っと、危ねぇなぁ…気を付けねぇと駄目だろ?」
でも、こける寸前、新に手首を掴まれ、こけることはなかった。
な?そう聞いてくる新に
「あい!」
ろれつが上手く回らない僕は、若干変だけど元気よく返事を返した。
そして、今度はしっかり気を付けながら白井先輩のもとへと向かった。
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