第1話『運命-レイド-』

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『DELAYD-ディレイド-』 第1話『運命-レイド-』 ジリジリジリ!! 「ン~ン・・・ンッ!」 カチンッ・・・ 朝、何時も俺の目覚めを邪魔する目覚まし時計が煩く鳴り響いていた。 目を覚ますと何時もの部屋の内部が目に入る。 ・・・・・・また、あの夢か・・・・・・ あの夢を見るとろくな事は無い・・・・・・ 取り敢えず・・・日曜だからもう一眠・・・・・ 「ドガアァァァァァンッ!!」 「煩ーーーーーい!!」 怒涛の声が部屋中に木霊し本や置き物、家具などが共振し揺れる。 それと同じくして、この少年、赤城裄戸も飛び起きる。 「お、裄戸!今日も相変わらず敷けた顔してんな~」 「姉貴・・・・・・頼むから休みの日位寝かせてくれ!何時も言ってるじゃ無いか!」 「生憎だが貴様の姉、この裄羅様はだな、縛られる様な頼みは聞かない様にしているのでな」 「あっそうーですかー良いよ、もう・・・・・・」 「まぁ、こんなに勢い良くお前をお越しに来たのは外ならない。愛しき妹の頼みだからな」 「裄菜の頼みは聞くのかよ・・・・」 「こう見えても全知全能だからな私は♪」 (単なる自己中だっつの・・・・・) 「何だか言いたげな顔だな~」 ズイッ 女なのに男並の馬力と根性を持つ姉、裄羅。 俺の同期達は「綺麗で素敵な人」と良く言われる。 それだけ姉貴が家の外では良い人振っていると言う事だ・・・・・・ 全く、危険な姉貴だ・・・・・・
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