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ガキンと刀と刀がぶつかり合う音がした。みすずは敵将と鍔攻り合いをする。力は互角だ。
敵将は少し怯え、声を荒げた。
「あなたは女子ではないのですか!?何故、このような戦場に……」
みすずはふっと薄く笑う。
「そんなの簡単。……守るべきものがあるから。それを守るため……私は戦うの!!!」
そう叫ぶとみすずは、鍔攻り合いをしていた左手をくるりと相手の身体の横へと回した。反動で敵将がよろめく。一瞬、敵将の目からみすずが消えた。その瞬間をみすずは逃さなかった。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
悲鳴と血飛沫をあげ、敵将は地面へと崩れ落ちた。みすずはそれを冷めた目で見つめる。
だがしかし、すぐにみすずは蘭丸の方を振り向く。
そこには、見るからに猛将であろう者と組み合う蘭丸の姿があった。
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