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…………。
………………。
………………………。
………どこだここは?
なんか意識がはっきりしない。
あー、あれか。死後のセカイか(笑)
なんか知らないがやたらと気分が良い。何故かは俺にもよく解らない。
でも、解らなくてもいいかなぁ~……なんか気持ちいいし……。
目の前に広がる無限の蒼。
この世のモノとは思えない不思議な光。
飲み込まれそうな深過ぎる蒼さが恐怖心を煽るどころか、逆に心そのものを溶かすような感覚。
しばらくそこで漂っていると、どこからかこの世のものとは思えないような美しい旋律の音が聞こえて来た。
これは…ピアノだろうか?それにしてもこんな綺麗な音色は聴いた事がない。
心が旋律に合わせて響いている感じがする。
戻ったらピアノ…習ってみようかな…なんて考えていると自分が地面に立っている事に気がついた。
ついさっきまで宙に浮いたような不思議な感覚の中にいたはずなのに。
そして足元には白く輝く金属で出来た二本の轍。
「………これは…線路?」
その時、遠くの方から汽笛の音が響くのが聞こえた。
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