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彼が先に靴を履く。
そしてドアノブに手をかけたまま、
靴を履いているアタシを待っていてくれた。
ちょっと履きにくい靴だったの;
「ん。履けた^^待っててくれてありがと」
しゃがんだ体勢から彼を見上げてお礼を言う。
「…ねえ」
ドアノブにかけていた手を離し、手招きする彼。
「ん?」
とりあえず、立ち上がる。
「こっち」
まだ手招きしてる。手招きするほどの距離じゃないのに…
あのう。
すでにものスゴく近いんですけど;
これ以上「コッチ」って
ドコですかー?(;´Д`)
「いいから、ホラ」
手招きをやめない彼。
ドッキドッキしてきた。
彼の顔が見られない。
うつむいてしまう。
そして。
一歩だけ、いや、半歩ほど、前に進んでみた。
「くふっ」
そう笑って彼は。
アタシの顔を覗き込んで。
覗き込んで。
どんどん覗き込んできて…
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