ー記憶ー

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前にも書いた通り、僕たちは悪ふざけをよくしたー…その他にも……墓石を割ったり、家の中で花火(手に持つタイプの)をしたり、昔、家で買っていたオウムに変な言葉覚えさせたり……、数え切れない程悪ふざけをした。               そんな僕たちでも、約束の一つや二つしたものだ…。                     そのうちの一つは叶った…、だけど…もう一つは叶えられなかった…いや…叶えられるモノじゃなかった。                     今言うが…彼女は持病を持っている。  余命があと僅かなのだ…そう言う子がもし……もし、こんな言葉を発したらあなたはどうする?  『叶えてやろう』という気持ちがあるが、実際には叶えられない。                       『ねぇ…ねぇ、りっくん…あの…あのね、約束が二つあるんだ…ー、あのね、一つ目はね、実は、大きくなったらでいいの、その…けっ……結婚しよ…先生から聞いたんだ…もう少しで退院出来ますよって、でもね…私…そう…永くは無いような気がするんだ。 ……でも、叶えられたらでいいの!!  後、二つ目はね、私が死んだら手を繋いで欲しいの…私が迷わないように………ねぇ、りっくん』         叶えたい…でも、その叶えたい約束は叶えられなかった。
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