教習所

16/16
16756人が本棚に入れています
本棚に追加
/594ページ
休憩時間になり、ベンチでジュースを飲んでいると、隣に美保が座った。 「やばーい、チョー眠かった!昨日オールだったからさぁ」 「俺も授業は寝てたよ」 「あんなの起きてろっていうほーが無理だよ」 「まあ運転は結構楽しいよ」 「誰か代わりに受けてくんないかなー」 「無理でしょ、はは」 「ってか新一はもう今日は終わり?」 「いや、まだあと一時間だよ。美保は?」 「終わったよ!ってか迎えが来たら行くね」 前方を見ると黒塗りのセルシオ20系後期がとまっている。 中にはガタイのいいヤクザのような男が乗っている。 さっきのベンツの男と違い、かなりの迫力をかもし出していた。 「じゃあね!」 美保は小悪魔のような笑みを残してセルシオに乗り込んだ。 「は、ははは」 女とはよくわからないなと思う新一だった。 横からニヤニヤとしながら教官が現れた。 「あれはいい女だな」 「はぁ…よくわかんねーっす」 「まぁ、火傷すんなよ」 教官は笑いながら去って行った。
/594ページ

最初のコメントを投稿しよう!