そりゃビビるさ誰だって

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 とりあえず晩ご飯。 案の定、味薄ぅーい。 食事が済んだらシャワー。 あがったら夜の検診。 『かわって、夜の担当させて頂きます○○と申します。宜しくお願いしますね』 ちょっと小柄だけど、いい感じの看護士さん。 検温して、血圧に酸素量‥テキパキこなして、みんなに明日の予定表を渡して、なんやかんやで9時消灯。  まだ、普通に寝る時間ではないのでベッドのライトを点けてとりあえず読書。 他の方々はテレビとかを観ているみたい。 11時過ぎると1人づつ眠りに落ちていったみたいで、寝息が聞こえてきた。 しかし、隣のオッサンの寝息が徐々にイビキに変わり、超ウルサくなってきた。 今日入院してきたオッサンだ。 仕方ないのでiPod登場。 イビキが紛れる程度の音量にして読書を続ける。  0時を過ぎた‥ さっきの看護士さんが見回りにやって来た。 こちらが寝ていないのを確認すると、軽く会釈して行った。 別に今夜は手術とか病気が怖くて眠れないという訳ではない。 ただ単にオッサンのイビキがウルサいだけの話だ。 さらに、読んでる本も面白くてなかなか寝つけない。 2時を過ぎた。 再び見回りで看護士さんがやって来た。まだ寝ていないのを確認すると、今度は小さい声で話かけてきた。 『もうすぐ手術だもんね‥やっぱり怖い?』と、超芝居がかった台詞。 はぁ?いきなり何だこの人?と思いつつも、せっかくなんで話を合わせてみる。 「こんなの初めてだし、手術とか病気とか‥」 こちらも負けないくらい芝居がかった顔して頑張ってみる。 そしたら大変! 『大丈夫だから。ほら、安心して眠っていいんだよ‥』 なんて言いながら、いきなり正面からムギュって感じにハグ! さらに頭をナデナデ! 「マジかよ?これじゃちょっとベタなAVみたいな展開じゃんかよ?」と、期待と妄想は膨らんだが、彼女の行動にはそんな気配は微塵もなく、まさに小児病棟などで見受けられるソレであった。 こちらが唖然としてると『もう寝ましょうね』と言いながら、本を取り上げ、電気もパシッと消されてしまった。 30アップの独身♂を軽くお子様扱いです。まぁよく見れば、爺ちゃん・婆ちゃんなんに対してはタメ口だし、それを思えば、僕なんかそんなもんなのかな?って変に納得。 可愛い顔して看護士さんったら恐るべしっ!
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