そりゃビビるさ誰だって

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朝が来た。 つまり、明日が手術。 もうあんまりビビりはない。頭を開いて腫瘍を摘出‥文字で書くと凄い字面。でも、覚悟してしまえばもうそんなにプレッシャーはない。 朝飯抜きで病室から連れ出され断髪式。後頭部からつむじ位までをバリカンでガリガリ‥ 結構酷い有り様。 前だけモヒカン? 何かテクノ! 色んな意味で諦めがついた。 続いて頭切る時に位置がずれないように頭に目盛りをつけるためのMRI。 更には手術の時に輸血する分を自分の血液を使うとかいって血を抜かれたり。 CTだとか、麻酔のアレルギー反応だとか昼までかけて検査とかしまくりでもうヘロヘロ。 で、やっと昼飯! カレーライス! 味の薄ぅーいカレーライス! 厳しかったです。  飯食べ終わって一息入れていると母親&父親が登場。 午前中の検査の話とかを説明していたら、3人揃って主治医に呼ばれ別室へ。 緊張して部屋に入ると、そこで明日の手術のメンバーの紹介みたいなのが行われた。 執刀医・助手・麻酔医‥なんだかんだで4人も紹介された。 ちなみに麻酔医のお姉さんは麻酔より香水の匂いの方がキツかった。 んで、腱鞘炎になるくらい承諾書をたくさん書かせられて病室に戻ると、お見舞い2号・3号が来ていた。 どちらも会社の上役。何故かゴディバのチョコレートとお見舞い金を連名で持参してきてた。社交辞令的に、軽く断るフリをしながらしっかりゲット。 2人が帰ると、お見舞い者リストに記入。 何人まで伸びるのかで、僕の人望が計れるかも?なんて詰まらないコトを考えてたら、いつの間にか晩飯タイム。 明日は手術だから術前の最後の食事なのだ。 それでも味薄ぅーい。 そしたら父親が外で豚まん買って来てくれた。 親子揃って豚まん。ちょっと侘びしい最期の晩餐だった。 あまり多くを語らずに両親は帰って行った。 ふぅ。明日は手術だよ。 色々詰まんないコトしてきたバチかな? てか、考えてみるとホント「ごめんなさい」ばっかじゃん? 感謝したい相手もいるけどそれ以上に頭に浮かぶのは、 アイツにも謝りたい。 コイツにも謝りたい。 絶対に「ありがとう」より「ごめんなさい」の方が多いよね? テレビとかで『あの人に会いたい』的な企画あるじゃない? それのパクリで「あの人に謝りたい!」とかやっても面白そうだよね? 笑える程度に暴露と懺悔‥プラスちょっと涙。テーマ曲はそのまんま使えるし。 どーかなぁ? どーでもいいかぁ?
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