多分、わたしは‥

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 管は点滴用の1本だけだ。 これは刺しっぱなしのアタッチメントみたいなモンだから、実質、四六時中管で繋がれてる生活とはおさらばできた。  あんまり落ち着く暇もなく、すぐに頭のCT。お迎えの看護師さんが連れて行ってくれる。 まだ1人だけで出歩いてはいけないらしい。  トイレに行く時とかは点滴を吊っておくキャスター付きの支柱を歩行器変わりに使ってトイレまで行くんだけど、これも要付き添い。  「もう1人で大丈夫です」 と言っても、 『勝手に転ばれたりしたら大変だもん。面会も身内の方以外はまだダメなんだから』  やっぱり自分は冗談抜きで病人なんだなと再認識。病室に帰る途中、面会とかは明日か明後日解禁だと教えてくれた。  病室に戻ると母親が待っていた。僕の家から洋服やiPodなどを持ってきてくれた。携帯も手元に戻った。 携帯は電源切ってあったので、オンにしてメールの問い合わせ受信。 そしたら受信合計48通。ショートメールも何通か届いていた。 内容は手術頑張って的なのと、 他から聞いて初めて連絡してきたのとか、色々届いた。本来なら直ぐに返事を送るべきなんだろうけど、数の多さにちょっと引いてしまった。  とりあえず、会社関係者だけに無事に手術が終わった事と明後日くらいから面会ができるかも?とだけ業務連絡的なメールを返信しておいた。  食事が済んだら点滴タイム。痙攣抑制の薬。研修医のお兄ちゃんが針を入れる。 ずんぐりむっくりの割とオタクっぽい顔?した研修医。ちょっと嫌な予感はあった。 そこから、ひたすら長い点滴クライシス。  起きあがって本とか読もうとするとすぐに止まる。いろいろ腕の角度を変えたりするとまたポタポタ‥しばらくしたら、また止まる。 おとなしく横になっても落ちてこない。  いい加減面倒くさくなったので、ナースコールすると担当の看護師さんがやってくる。 そして『まったく‥あの研修医が針入れるといつもこうなのよね‥』プリプリ顔で管のトコとかツナギの部分とかを微調整してくれた。  彼は評判が悪いらしい。 看護師の間ではブーちゃんと呼ばれているらしい。 本人は気づいてないらしい。 『今日の所は我慢してね!』 無責任な話だけど仕方ない。 本来なら2時間程度の点滴が3時間近く掛かってしまった。 ブーちゃんには要注意だとインプットした。image=223664287.jpg
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