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『笑うな!
お、オレが決めたんじゃねーぞ!
キョウからの指示で‥』
アキラはビールの缶を握り潰した。
『悪りい、悪かった!ククク‥!
いや、もう止まる‥クハハハ‥!
‥マジで‥』
ニムは何とか笑いを止めようとしたが、アキラの本名である『松山』とあまりに違う名字のギャップがツボに入っていてなかなか笑いが治まらなかった。
『しかしそのコードネーム知ってる奴は限られてるぜ。
考えられるのは、キョウが他の誰かに指示して横取りさせた。
ヤクザがブラッキーを目障りに思い、叩く口実を作り上げ、他の誰かに横取りさせた。
大筋でこの2つじゃねーか?』
ニムがそう言うと、アキラはようやく顔に笑顔が出た。
『お前、天才かよ!?いつもながら流石だよ!
マジ信じらんね!』
アキラは手を叩いて喜んだ。
その時ミーヤが帰宅した。
『あら、仲直りしたの?』
何も知らないミーヤはコンビニの袋から弁当を取り出した。
『キョウが噛んでるなら、レンヤもグルだ。
レンヤの拉致られてる所に行くぞ』
ニムはアキラの肩を叩いて笑った。
アキラも希望が見えた事によりようやく空腹だったのに気付くと弁当を一瞬でたいらげた。
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