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案の定、先輩だった。
「どうしたん?」
「今、何してるん?俺達はめちゃ暇児やねんけど…。」
「うちらは家出してきた。今さっきまで枚方におってんけど、今地元まで帰る途中やねん。」
「はぁ?家出?どないすんねん!とにかくこっちまで来いよ!今はどの辺?迎えに行こうか?」
「いや、チャリあるし‥それにギプスしてるから単車には乗れんねん。何とかして行くから、下の広場におってや」
そう言うと、電話を切った。
そろそろ眠くもなってきていたし、友達も疲れていた。私も足が浮腫み、ギプスがきつくて限界だった。
いくらかかるか…
不安はあったが、タクシーに乗る事にした。
しかし想像していたより随分安かった。
それだけ私達が自転車で走っていたのかもしれない。
やっと地元に着いた。先輩達は約束通りに、先輩の家の団地の広場で待っていてくれた。
「とにかく疲れたし眠いやろ?今日は俺の家で寝て、明日からの事はまた一緒に考えようや!」
私達は先輩の言葉に甘えて、休ませてもらう事にした。
普通なら何をされるか…そんな不安もあるだろうけど、私達は本当に疲れていた。
家に入り、すぐに寝てしまった。
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