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真人)「ふぅ…」
俺は冷や冷やしながら小さく息をついた。
遼)「……(確かに球威は落ちたが…重さは変わらない。
おまえの球なら、アメリカ打線に通用するんだ!)」
真人)「……(後…二人!)」
『アメリカ合衆国、選手の交代をお知らせいたします。
ピンチヒッター・・君』
アメリカはここで、代打攻勢に出た。
遼)「……(知らないバッターだな…恐らく、レイス同様にぎりぎりまで隠していたのだろう…)」
真人)「……(なら、迂闊には投げられない)」
俺は慎重にロージンに触れ、間を取る。
《カチャ、ググ…》
真人)「――…っ!」
《ギュォォン!》
《ドシィィイ!》
審判)「ストライーク!」
初球、外角低めのライズボールから入った。
真人)「……(ピクリとも動かなかった…)」
遼)「……(揺さ振りを入れる様子もなし。
なら、こちらから動かしてやるさ…)」
遼はサインを出してミットを構える。
《カチャ、ググ…》
真人)「――…っ!」
《ギュォォン!》
敵打者)『!?』
《ドシィィイ!》
審判)「ボール!」
2球目はバッターすれすれにライズボールが外れた。
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