―決勝⑧―

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《ザッ…》 進)「……」 真人)「……」 俺達はアメリカ側のベンチ前にやって来た。 レイス)『……』 セス)『……』 すると、ベンチからレイス君とセス君の二人が出て来た。 進)『……またいずれ、試合をしよう』 セス)『あぁ…今度は負けねぇからな』 滝沢君とセス君は英語で会話をしながら握手をした。 レイス)『……マサト』 真人)『レイス君…』 俺も、何とか自力で立ち上がりレイス君と向かい合う。 レイス)『…日本の強さ、見せてもらったぜ』 真人)『うん、アメリカも強かったよ』 俺がそう言うと、レイス君は小さく鼻で笑った。 レイス)『俺は最後まで自分のためだけに戦った…だが、おまえは仲間のために戦った…その差だろうな』 真人)『レイス君…』 レイス)『俺はメジャーに挑戦するつもりだ。 おまえらの強さを知った…俺もまだまだ強くなる』 真人)『うん、俺もメジャーを目指して頑張るよ。 また…試合しようね』 俺はそう言ってレイス君に握手を求めた。 レイス)『…これは、再会の時にとっとくぜ』 レイス君はそう言って背を向けると、先にベンチへ下がって行った。
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