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―2016年3月18日― 《キィィン…!!》 優勝した翌々日、日本代表は凱旋帰国のため空港にいた。 しかし、その中にある投手の姿はいなかった。 武流)「……」 佳子)「監督…橘君の容態は…」 ゲートに向かう途中、蓮井 佳子は堂条監督に尋ねた。 武流)「心配するな。 アメリカの医療技術は最先端なんだ。 それにあいつは…」 悠聖)「……なぁ、遼」 遼)「ん…?」 悠聖)「…俺は必ず、あいつを超えるぞ!」 遼)「……あぁ」 ――… 《キィィン…!》 真人)「……」 俺は空港のラウンジから飛んで行く飛行機を見上げていた。 あの飛行機で…みんな帰って行ったのかな…? 真人)「……」 華穂)「真人~!」 すると、後ろから華穂が俺の名前を呼ぶ。 真人)「あぁ」 俺は左の松葉杖を使いながら振り返る。 試合後、右肩と右足を痛めた俺は病院へ行き、右腕にギプスと松葉杖と言う何とも嬉しくないプレゼントをいただいた。 何とか、マイナーのトライアウトには間に合うらしいが肩に多少の違和感があるとのこと。 しかし、それが世界一の代償なら、ずいぶん安上がりなもんだ。
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