―スタート―

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アメリカに残り、マイナーリーグのトライアウトを受けた俺だが、肩の具合が悪く、合格こそしたものの、ルーキーリーグからのスタートとなった。 それから、徐々に肩を回復させ三年目になる来季、ようやくAAAに昇格が約束された。 AAAはメジャーに行くための、最大の難関。 つい最近までメジャーでプレーしていた選手や、メジャーを期待される選手が多く集まっている。 《キィィン…!!》 真人)「ふぅ…」 そのAAAの球団のある地区にやって来た俺は、空港を出て荷物を置いた。 華穂)「寒~い…」 真人)「そうだね…こっちは冷えるね」 本来なら、華穂とは離れ離れになると覚悟していたが、そんなことは許さないと、華穂はついて来てしまった。 まぁ、嬉しいのだけど…ね。 真人)「ようやく、AAAまで来たんだな…」 華穂)「メジャーまで、あと一歩だね!」 真人)「あぁ。必ず…必ず掴んで見せるよ」 華穂)「うんっ」 華穂と俺は手を繋ぎ、新しい一歩を踏み出した。 この先、また大変なことがあるかもしれない。 でも、俺は大丈夫。 だって、俺の周りには、素晴らしい人達が俺を支えてくれているから――… 【world Player's・END】  
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