第一章…裏の顔と裏仕事

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とりあえず…俺は綾藤をもう一度戻してから… ミニクーパーを運転し、春海駅側のテナントビルに向かった。 時刻は10時を指していた。 事務所から目指すテナントビル…第一春海ビルまでは、車で10分の距離だ。 ビルの作りは頭の中に叩きこんである、後は…居るのが誰なのか?によるんだが… まぁ…綾藤だけで大丈夫だろう。 彼女は…探索と回復治療の能力に長けていて…決して攻撃向きではないが… かなり頼りになる。 つまりは、攻撃は俺、索敵と傷の治療は彼女… こんな役割分担が出来る訳だ。 俺が第一春海ビルに着いたのは、それから15分後だった。 このテナントビルは地上4階地下1階という作りで… 各階毎に部屋の数が違っていた。 建てた人間は… このビルに風俗店や…飲み屋を多数入れるつもりだったらしいが… 今のビルの雰囲気は… 廃墟… もしくは心霊スポットの様相を呈していた。 人の居ない建物ってのは… 気持ちの悪いもんだな… 俺はバットケースから刀を取り出し… 中に入った。
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