序章…俺の日常

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俺が田中さんの家に着いたのは… 事務所を出てから20分後だった。 早くも疲れた…… 田中さんの奥さんは… 玄関先で俺を待っていた。 彼女は…柴田理恵みたいな感じのおばさんだな… 『あら、探偵さん、待ってたわよ!家のミーちゃんが…昨日から帰って来ないのよねぇ』 猫は気まぐれだから… 心配しなくても… 『車から跳ねられて無いかと思うと………』 はいはい… そうだね… 『解りました。必ず見つけて参ります!お任せ下さい。』 俺の口は内心と真逆な事を言っていた。 俺…ますます船越栄一郎みたい… 『あら♪頼もしいわぁ♪』 柴田理恵似のおばさんは… うっとりした顔で俺を見つめた。 いくら…俺が良い男だからって… おばさんは趣味じゃないんだが… 俺が猫のミーちゃんを捜し出したのは… それから3時間後だった。 奥さんから謝礼を受け取り… 俺は事務所に戻った。
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