3/6
前へ
/122ページ
次へ
敵国の王子 ネロが生まれる前。 ソルディ・ロリエッタこと ソワールは彼の父に拾われた。 実の両親など、覚えてもいない。 どこに住んでいたのかも。 最初は王子のお世話をしていた。 そして、時を経て訓練を積み重ね 彼直属のアサシン(暗殺者)となった。 時は流れに流れ あたしが17になるかならないかの頃 「殺して来い」 「え?」 「だから何度も言っている。 ラシュリを殺してあの少女を連れて来い」 「ネロ様の仰せのままに」 舞踏会で敵国ラシュリ王子が 連れていた譜族の姫・・・ エル・マリア・アルベル姫 彼女を気に入った王子は ラシュリ王子から奪うように命令した。 彼が、望むなら。 別に何も厭わない。 人殺そうと、それがあたしの仕事だから。 それがあたしによくしてくれた 彼の父への恩返しだと想うから。
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加