いきなり絶体絶命!?

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青い空にゆっくり流れる白い雲。 小春日和の暖かい空気が、さらに眠気を誘う。 ここは龍刻学園の中庭で、今は昼休みの真っ最中だ。 昼飯もたらふく食って、静かな時間を満喫している。 「平和だなぁ……」 中庭にあるベンチに横たわり、平穏な日常に感謝しながら、目を閉じると、廊下を走る足音や、生徒たちの笑い声が聞こえる。 そんな何気ない日常を楽しんでいると、悲しい事に、昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。 「ふぁ……教室に戻るか……」 体を起こし、欠伸をしながら、腕を伸ばす。 その時だった、中庭に強烈な風が吹き込んできた。 「な、何だ!?」 舞い上がる風に女子のスカートも見事に捲れる。 …………残念……ブルマか…… 捲れ上がったスカートの中がブルマなのを心から悲しんでいると、視線の先にある渡り廊下を歩く女子のスカートも捲れ上がっていた。 ……おぉ!! 白か…… 今日一番の集中力を見せた俺は、絶好のタイミングを逃さなかった。 その女の子は慌てる素振りも見せずに、静かにスカートを抑えると、あろうことか俺の方に振り向いた。
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