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「えっとね……まずは愛ちゃんのところに行きたいんだけど……」
「よし、じゃあ、愛のところに行くか!」
パンフレットで確認して、愛のところに向かうが、途中の他の出し物の誘惑に負けて、たこ焼やフランクフルトを食べながら、向かった為、愛のクラスに着くまで結構な時間が掛かった。
「ここだな……」
愛のクラスの前に立ち、看板を見て固まる。
「愛を深めろ、ラブラブカップルアドベンチャー……」
「不知火くん……これって……何だろう?」
うん、なんだろうねぇ……嫌な予感はするけどな……
「まあ、何だ、愛もいそうにないし、出直すか」
回れ右をして、前に進もうとした時だった。
「あっ、お兄ちゃんに若葉さん!」
絶好のタイミングで教室と扉を開け、愛が出てきた。
「愛ちゃん、こんにちは……」
「いらっしゃい、 若葉さん……お兄ちゃん、どこに行くの?」
「ギクッ!!」
一歩前に出した右足を止めて、ゆっくり振り返る。
「いやぁ、愛! ごきげんよう!」
「お兄ちゃん、今、逃げようとしてなかった?」
「ギクッギクッ!!」
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