文化祭を楽しもう!

29/44
2834人が本棚に入れています
本棚に追加
/347ページ
「えっとね……まずは愛ちゃんのところに行きたいんだけど……」 「よし、じゃあ、愛のところに行くか!」 パンフレットで確認して、愛のところに向かうが、途中の他の出し物の誘惑に負けて、たこ焼やフランクフルトを食べながら、向かった為、愛のクラスに着くまで結構な時間が掛かった。 「ここだな……」 愛のクラスの前に立ち、看板を見て固まる。 「愛を深めろ、ラブラブカップルアドベンチャー……」 「不知火くん……これって……何だろう?」 うん、なんだろうねぇ……嫌な予感はするけどな…… 「まあ、何だ、愛もいそうにないし、出直すか」 回れ右をして、前に進もうとした時だった。 「あっ、お兄ちゃんに若葉さん!」 絶好のタイミングで教室と扉を開け、愛が出てきた。 「愛ちゃん、こんにちは……」 「いらっしゃい、 若葉さん……お兄ちゃん、どこに行くの?」 「ギクッ!!」 一歩前に出した右足を止めて、ゆっくり振り返る。 「いやぁ、愛! ごきげんよう!」 「お兄ちゃん、今、逃げようとしてなかった?」 「ギクッギクッ!!」
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!