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「に、逃げるなんて、とんでもない!」
「そっ、ならいいけど……それよりも、二人とも入ってよ! 私のクラスの出し物楽しいよ♪」
俺と若葉の手を引き、強引に教室に引っ張り込む愛。
「お客様2名入りまぁす」
「「「いらっしゃいませぇ」」」
教室に入ると、ハートに型どった色紙を壁に貼りつけ、全体的にピンクを使った装飾品で飾り付けをしている。
「え~と、愛さん……このクラスはどういった出し物をしてるのかな?」
「看板に書いてた通りだよ、カップルに愛を深めてもらうの♪」
「なるほどね……んで、誰と誰が愛を深めるんだ?」
「もちろん、お兄ちゃんと若葉さんだよ♪」
あはは、面白い事をおっしゃりますな、この妹は……
「若葉……嫌なら言ってくれて構わないぞ」
「やります!」
「へっ?」
隣の若葉を見ると、頬を赤く染め、いつになく、ヤル気満々で、小さくガッツポーズをしている。
「不知火くん……頑張ろうね……」
「えっ、あ……お、おぅ……」
積極的な若葉を見るのも珍しい事だし、まあ、頑張るか!
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