文化祭を楽しもう!

30/44
2834人が本棚に入れています
本棚に追加
/347ページ
「に、逃げるなんて、とんでもない!」 「そっ、ならいいけど……それよりも、二人とも入ってよ! 私のクラスの出し物楽しいよ♪」 俺と若葉の手を引き、強引に教室に引っ張り込む愛。 「お客様2名入りまぁす」 「「「いらっしゃいませぇ」」」 教室に入ると、ハートに型どった色紙を壁に貼りつけ、全体的にピンクを使った装飾品で飾り付けをしている。 「え~と、愛さん……このクラスはどういった出し物をしてるのかな?」 「看板に書いてた通りだよ、カップルに愛を深めてもらうの♪」 「なるほどね……んで、誰と誰が愛を深めるんだ?」 「もちろん、お兄ちゃんと若葉さんだよ♪」 あはは、面白い事をおっしゃりますな、この妹は…… 「若葉……嫌なら言ってくれて構わないぞ」 「やります!」 「へっ?」 隣の若葉を見ると、頬を赤く染め、いつになく、ヤル気満々で、小さくガッツポーズをしている。 「不知火くん……頑張ろうね……」 「えっ、あ……お、おぅ……」 積極的な若葉を見るのも珍しい事だし、まあ、頑張るか!
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!