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手を伸ばし、テーブルに置かれたシュークリームを取る。
「不知火くん……これでいい?……」
「おう、いいぞ、それで……」
若葉はシュークリームをゆっくり持ち上げて、俺の方へ持ってくる。
思ったよりも真っ直ぐ俺の方へ来たシュークリームは見事に口の中に運ばれる。
うぉ~、甘い……1つ目はセーフだ……
辛子入りではなかった安堵感から、夢中でシュークリームを食べていると、シュークリームとは違うものが口の中に入ってきた。
これは手だな……
クリームまみれになっている手を舌で舐め回しいると……
「あの……不知火くん……」
「ほぇ、何だ、若葉?」
「あの……こしょばゆい……」
かなり恥ずかしかったのであろう……背中に若葉の体温が伝わってくる。
「おう、悪い……」
柔らかいから夢中で舐めちまった……
「それじゃぁ、次のいくね……」
「おう、頼む……」
どちらかが辛子なんだよな……
「それじゃ……これ……」
少し迷ったが、最終的に右側のシュークリームを選ぶ。
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