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まあ、若葉ならそうなるわな……
「若葉大丈夫か?」
若葉の肩にそっと手を置く。
「はひっ、ダダダ、ダイジョウブデス……」
あたふたしなが片言で返事をする若葉。
こりゃダメだ……
「若葉、無理しなくていいぞ……残念だけど棄権するか?」
俺の言葉に動きを止め、俯きしばらく沈黙する若葉。
「……ううん、やり……ます……」
「えっ?」
「ここまで頑張ったんだもん、ゴールしたい……」
相変わらず顔は真っ赤だが、その瞳はさっきとは打って変わって、キラキラ輝いている。
「そうだな……よし頑張るか!」
若葉の決意に笑顔で返す。
「はいはぁい、それでは準備も整ったので、スタートします」
俺と若葉はお互いの間に風船を置き、肩に手を置く。
うぉ……決心したものの、すっげぇ、ドキドキする!!
「よ~し、それじゃあ、いくよ♪ ファイナルステージ、スタート!」
「いくぞ、若葉」
「う……うん……」
俺は若葉の背中に手を回し、ゆっくりと体を密着させていった。
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