2834人が本棚に入れています
本棚に追加
はぁ~、仕方ない……
すこぶる恥ずかしいが、これが最後だ。
「よっこいしょっと……」
「し、不知火くん!!」
若葉の横に立ち、お姫様だっこをする。
「それでは姫、参りましょうか」
「は、はい……お願いしましゅ……」
若葉が持つルートの書かれた紙に従って、校内を歩く。
「不知火くん……重くない?」
「いや、全く重くないぞ、つ~か、軽いくらいだ!」
まあ、軽いくらいは言い過ぎだが、正直あんまり重くはない。
それよりも、女子をお姫様だっこして歩いているもんだから、注目を浴びまくって、恥ずかしさのあまり死にそうだ。
「あと、もうちょとだよ……」
「おう!」
10分程、校内を歩いてやっと、愛の教室に戻ってきた。
「はいはぁい、お疲れ様でした」
ふぅ~、やっと終わった……
「これで全部終わりだな……」
「うん、そうだよ♪ そして最後まで頑張った二人にはご褒美がありまぁす」
「おっ、何だ?」
何かいいもんでももらえるのか?
最初のコメントを投稿しよう!