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「彼氏から彼女へキスをしてくださぁい♪」
「なるほど、それがご褒美ね…………………………………って、出来るかぁ!」
「そ、そうだよね……」
ホッと安堵のため息を吐くが、少し残念そうな若葉。
「もう、お兄ちゃんたら、照れ屋さん♪」
照れる照れないの問題ではないような気がするんだが……
「まぁ、冗談はさておき……本当のご褒美はこちらです」
愛が差し出したものは、後夜祭VIPチケットだった。
「何だこれ?」
「何だこれって……書いてある通りだよ、後夜祭VIPチケット」
「いやいや、んな事は分かっているんだが……」
龍刻学園文化祭には最終日に後夜祭が行われるんだが、その後夜祭で一番いい席のチケットらしい。
「まあ、有り難く頂戴するわ」
「うん……ありがとう、愛ちゃん」
はあ、まあ何かドダバタだったけど、楽しかったな……
こうして文化祭初日は幕を閉じた。
明日は後夜祭もあるし、出来ればゆっくりしたいけど……
多分、叶わない夢だろうな……トホホ……
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