後夜祭まで生き残れ

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何かあっと言う間に終わってしまった文化祭初日。 愛のお陰で若葉とは、グンッと距離が近くなったような気がする。 さて、今日は文化祭2日目なんだが、相変わらず俺はぬりかべになって、お客さんを押し出している。 若葉も慣れてきたのか、だいぶ恥ずかしさはなくなってきた様な気がする。 「お疲れ様、悠くん、交代の時間だよ」 休憩していた羽瑠が戻ってきた。 「おう、じゃあ、あと頼むわ……」 「うん、任せて!」 俺が脱いだぬりかべを羽瑠に渡す。 なぜ、羽瑠が俺のぬりかべを着てるかと言うとだな。 そもそも、羽瑠はカラカッサと言う、傘のお化けだったんだが、カラカッサは一本足でピョンピョン跳ねる為、天性のドジッ子である羽瑠が無事な訳もなく。 飛び跳ね捲った結果、あっちこっちに被害が出て、挙げ句、カラカッサの衣装はボロボロ…… と言う訳で、急遽、交代人員として、誰かが休憩の間は、その人の代わりにお化けをする事になった。 「アハハ、ブカブカだ」 俺のサイズに合わせて作ったから当たり前なんだが、羽瑠には少し大きい為に、手足の部分がダボついている。
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