吹奏楽部物語 第2楽章

♭1『公園で』

と、まあ別のチームのことはともかく……

僕自身の頭で自分のチームのことを整理してみた。

僕ら金管八重奏はトランペット、トロンボーン、ホルンが各2人、ユーフォ、チューバが各1人と木5みたいに変わった編成ではない。

ごくフツーの編成だ。

そして今日、僕ら金管八重奏のチームだけ曲が決まった。

ピッコロトランペットやコルネット、それにフリューゲルホルンみたいな特殊管に持ち替えしたりすることも無ければ、打楽器を使うことも無い。

だけど、その曲はハイトーンとかいっぱいあって本当にヤバく難しい。

けど、凄いカッコいい曲だ……。

参考演奏は今日1回だけ聞いた。

ずっと心の中でその曲が流れている。

早く譜読みしたくて仕方がない……。

-*-
｢アンコンのチーム編成が発表されて……、いよいよ明後日からアンコンのチームで練習です。｣

今は練習が終わった後の集合の時間だ。

音楽室の黒板の前に立ってこう言っているのは、部長の山上莉里(ヤマガミリサト)。

同じトランペットパートの2年だ。

今回、山上とはアンコンのチームは違う……。