大っ嫌い

5/22
49人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
      「はぁ…はぁ……」 走ったせいで息があがる。 けど 西日が照らすグラウンドに響き渡る大きな掛け声。 砂ぼこりを舞上げ白と黒のボ-ルを追うその姿に『青春』を痛いほど感じた。 着いた…… まじまじと見ることなどない風景に、思わず見とれてしまう。 あっ! 見とれてる場合じゃない!! しぃを探さないと。 ゆっくりと周りを見渡し、目を凝らす。 ……いない。 なんでこういう時に限っていないのよ?!! 会いたくないときは狙ってるみたいに現れるくせに!!! こんな男子ばっかのとこ、早く離れたいのに…… 「あれ?希望ちゃん?」    
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!