大っ嫌い

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    声のした方を 慌てて振り返る。 「あ,木村君!」 声をかけてきたのは 髪に少しメッシュを入れた 長身の男子。 紗柚の彼氏の 木村友也(キムラ トモヤ)君だった。 紗柚の彼氏だから, 私も少し話せる 数少ない男子のひとり。 「どうしたの? 希望ちゃんがこんなとこに ひとりで」 今の"こんなとこ"は "男子ばっかのとこ" って意味だろう。 木村君も 私が男子を苦手なのは 知ってるから。 「あ,ちょっと しぃを探してて..」 「え,ヒロなら..」 不思議そうな顔で 木村君が指差したのは 私のうしろ..?      
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